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(22日、プロ野球 ヤクルト8―4広島)

 真ん中の直球だった。勢いに乗る19歳が見逃すはずがない。

 二回の先頭打者。ヤクルトの村上が、3球目を捉えた。一直線に伸びた打球は中堅席へ。シーズン30号で先制点をもたらした。「甘い球でしたが、ミスショットすることなくしっかり押し込めた」

 熊本・九州学院高出身。2年目ながらチームでただ一人、全試合出場を果たしている。節目の1本は、同郷のライバルから記録した。同じ2年目で熊本工高出身の広島・山口だ。高校時代の直接対決はなかったというが、闘争心をむき出しにしてくる右腕に対して「打てなければどの投手でも悔しい」と村上。負けず嫌いな性格も人一倍だ。

 プロの大先輩たちに肩を並べる一発にもなった。高卒2年目以内でシーズン30本塁打以上を記録したのは、1953年の中西太(西鉄)、86年の清原和博(西武)に続き3人目。セ・リーグでは初となる。

 7月には1本塁打しか打てなかったが、今月は10本塁打と量産。「理由がわかれば好不調もない。難しいけど、試行錯誤した結果が8月につながっている」

 10代の最多本塁打記録は、清原が新人時代に記録した31本。そこにも王手をかけた。「打てれば打てるだけいい。まだシーズンは終わっていない。もっともっと、打ちたい」。打点は85とリーグトップ。今の好調ぶりをみると、世間の驚く記録が生まれそうだ。(藤田絢子)

高卒2年目までの年間30本塁打以上

 年  選 手   所属  卒 年齢 年間

1953 中西  太 西  鉄 2 20歳 36本

  86 清原 和博 西  武 1 19歳 31本

2019 村上 宗隆 ヤクルト 2 19歳 30本

(卒は高校卒業からの年数。年齢は30本塁打到

達時。年間は年間最終本塁打数で、村上は22日

現在)