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 難民不認定の取り消しを求めた裁判で勝訴が確定したのに国が再び不認定としたため、保護を長年受けられなかったとして、スリランカ人男性(59)が23日、国に1100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。「確定判決の拘束力を無視した責任は重大で違法」と訴えている。

 訴状などによると、少数派のタミル人の男性は2006年に難民申請したが、認められなかった。不服として起こした訴訟で大阪地裁は11年3月、「反政府武装勢力との関係を疑われて危険にさらされる事情がある」として不認定を取り消す判決を言い渡した。国は控訴せずに確定したが、同年12月には「スリランカの情勢が好転した」として再び不認定にした。

 男性は再び提訴し、一審・東京地裁、二審・東京高裁は「安定的に迫害の恐れが消滅したとは立証されていない」などとして国の処分は違法だったと判断。難民認定を命じる判決が昨年12月に確定した。男性は今年1月、約13年越しで難民認定された。(新屋絵理)