[PR]

 国内では民間初となる衛星搭載ロケットの打ち上げ発射場が串本町田原地区に建設される。誘致を進めてきた県と町は25日、同町文化センターで「宇宙シンポジウムin串本」を開催した。会場には約600人が集まり、串本から打ち上げられるタイプの小型ロケットの将来性について、専門家らの話に耳を傾けていた。

 シンポジウムでは、超小型衛星の打ち上げに次々と成功している東京大学大学院の中須賀真一教授(航空宇宙工学)が「従来型の(大型衛星にくっつけて小型衛星も飛ばす)打ち上げでは(小型側が)軌道を選べない。小型ロケットなら行きたい軌道に行きたいタイミングで行ける」と語り、小型ロケットの必要性を強調した。

 ロケットに搭載した衛星から流れ星の元になる素材を宇宙に放つことで人工流れ星の実現を目指す宇宙ベンチャー「ALE」の岡島礼奈社長は、予定していた衛星の打ち上げが海外のロケット会社側の意向で急きょ延期になったことを明かし、「今はロケットの立場が強く、衛星が待っている状態」として、串本の発射場が「早くできてほしいと心の底から思っている」と話した。発射場を建設する「スペースワン」の太田信一郎社長は「地元に根を下ろし、地域の活性化の一翼を担う」と決意を述べた。

 施設の建設工事は4月に始まっていて、2021年に完成の見込み。高さ約18メートルになるロケットは現在設計中で、来年に試験と製造に取りかかる予定という。(東孝司)