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 「逃亡犯条例」改正案を機に香港政府に対する大規模な抗議活動が続いている問題で、香港警察が25日夜、新界地区の路上でデモ隊と衝突した。香港メディアによると、警察側が銃弾1発を発砲した。負傷者がいるとの情報は伝えられていない。一連の抗議活動で警察が銃弾を撃ったのは初めてとみられ、警察への反発が強まるのは確実だ。

 香港メディアが配信した動画には、衝突現場で発砲音が響いた後、複数の警察官がピストルを水平方向に向けながらデモ隊を威圧し、現場が混乱する状況が映っている。警察関係者も発砲の事実を認め、威嚇目的だったとしている。

 警察は6月に抗議活動が広がって以降、1800発超の催涙弾を使用するなどしてデモ隊を強制排除してきた。当初は催涙弾を防ぐ雨傘しか持っていなかったデモ隊も火炎瓶を投げるなど先鋭化。警察側は25日、デモ鎮圧用の放水車を初めて投入し、衝突が激しさを増していた。

 警察が発砲した現場は、香港島の中心街から地下鉄で約30分かかる九竜半島の荃湾地区。25日深夜になっても現場付近には、盾を手にした重装備の警察部隊が警戒を続けていた。付近に残る黒い服を着たデモ隊を見つけると、突然、掛け声を上げて追いかけ、デモ隊は四散。サイレンを鳴らす警察車両が行き交った。(広州=益満雄一郎)