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 国土交通省は26日、難波駅(大阪市)と関西空港を結ぶ南海電鉄の特急「ラピート」(6両編成)の台車に長さ約14センチの亀裂が見つかったと発表した。同省は深刻な事故につながりかねない重大インシデントと認定し、国の運輸安全委員会は鉄道事故調査官2人を派遣。27日、南海電鉄本社(大阪市浪速区)で社員への聞き取り調査を始めた。

 国交省によると、運行中だった23日夕、車掌が4両目と5両目の連結部から金属がこすれる音を聞いた。いったん音はおさまったが、運行終了後に大阪市内の車庫で点検したところ、5両目の台車に取り付けてある4台のモーターのうち、4両目に近いモーター付近に亀裂が見つかった。連結部に異常はなかった。

 南海電鉄によると、ラピートの車掌が指令所に「連結部で金属がこすれる音が大きい」と報告。指令所の指示で、泉佐野駅から車両検査の担当社員が同乗したが、異音は確認できなかった。そのため担当社員はりんくうタウン駅で下車し、運行を継続。結局、車掌が異音を確認後、難波―関空間(42・8キロ)を3往復弱運行したという。

 ラピートの車両は計36両あり、南海電鉄は亀裂が見つかった車両(1994年4月製造)を24日以降の運行から外した。ほかの計30両で緊急点検を実施した結果、1両から台車の同じ場所に約10センチの亀裂が見つかったという。

 鉄道事故調査官が聞き取りをしているのは、ラピートに乗務していた運転士や車掌ら計6人。運輸安全委員会によると、27日は当日の状況などを聞き取った後、車両基地で亀裂の状態や車両構造を調べる方針。