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 学校法人森友学園(大阪市)の補助金不正事件で、国の補助金など計約1億7千万円を詐取したとする詐欺罪などに問われている学園前理事長の籠池泰典被告(66)と妻諄子(じゅんこ)被告(62)の公判で、泰典被告に対する被告人質問が28日午前、大阪地裁で始まった。起訴内容の大半について改めて否定するとみられる。

 泰典被告の弁護側はまず、1時間以上にわたって経歴について質問。奈良県庁に勤めていた泰典被告は結婚後、諄子被告の父親が経営していた森友学園に採用されたと説明した。園長を務めた幼稚園などで十数年前に教育勅語を幼児教育に採り入れたとし、「自分の素養を高めて国家社会に貢献し、国家国土を愛しなさいというところに共感した」と理由を述べた。その後、政治家の視察が増えたとした。

 泰典被告と諄子被告はこの日と来月2日の被告人質問で、小学校建設のため金額を水増しした虚偽の契約書を関係業者に作らせるなどして国の補助金約5600万円を詐取したなどとする検察側の主張について、「だまし取る意図はなかった」などと説明し、補助金申請は業者主導で詳細は知らなかったなどと主張するとみられる。

 一方、運営する幼稚園で大阪府と大阪市の補助金計約1億2千万円をだまし取ったとされる起訴内容については、泰典被告側は府・市からの補助金の一部は適法だったとし、諄子被告側は不正への関与を一切否定するとみられる。(米田優人、多鹿ちなみ)