[PR]

 北朝鮮非難の声明に「コピペ疑惑」が浮上している。北朝鮮による相次ぐ飛翔体(ひしょうたい)の発射を受け、国連安全保障理事会は27日、非公式に対応を協議した。前回協議が開かれた1日と同じく開催を要請した英国、フランス、ドイツは協議後、北朝鮮を非難する共同声明を読み上げたが、前回とそっくりなものだった。

 北朝鮮は7月25日以降、7回にわたり飛翔体を発射。今月24日に発射した飛翔体については、日本政府が「弾道ミサイル」と断定した。もしそうであれば、距離に関係なく明確な安保理決議違反だ。

 トランプ米大統領は25日、「(中・長距離の弾道ミサイル発射を禁じた米朝間の)合意に違反したわけではない」と述べ、短距離であれば問題視しない姿勢を示している。そのため、これまで安保理で北朝鮮問題の扱いを主導してきた米国の動きは極めて鈍い。

 それでも、安保理としては正面から対応し、厳しい姿勢を見せなければ、安保理決議全体が軽視されかねない。そうした危機感から、英仏独は安保理での非公式協議を要請した。

 安保理では会合後、議長や各国の代表が議場の外で取材に応じることがある。英仏独の代表は27日の協議後、並んで北朝鮮を非難する声明文を読み上げ、一方で報道陣の質問は受け付けなかった。これは同様に3カ国が協議を要請した1日と同じ対応だった。

 27日の声明文は計193語からなり、1日の計186語から微妙に増加した。だが、①安保理決議に違反する北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難する②完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)を求める③朝鮮半島の安全と安心のためには北朝鮮の外交努力が欠かせない④安保理が決議順守のために団結を示すことが大事――という構造に変化はなかった。

 さらに、実に84%もの単語がそのままの配置で並べられていた。「『深い』懸念」「『一連の』ミサイル発射」などと言葉が少し改まっただけで、193語中、新たに言い換えられたり、追加されたりした単語は31語にとどまった。

 米国が北朝鮮に寛容な姿勢を取り、中国やロシアが北朝鮮の後ろ盾となる中、残る二つの常任理事国である英国やフランス、また、両国と歩調を合わせるドイツが果たすべき役割は大きい。「国際の平和及び安全の維持に関する主要な責任」(国連憲章)を負う安保理が揺らぐ権威を立て直せるか、正念場を迎えている。(ニューヨーク=藤原学思)