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 「ご来光」登山で混雑する富士山頂付近で26日、落石に当たった女性が亡くなった。当時、現場で何が起きたのか。事故は防げなかったのか。国内外から多くの登山客が訪れる富士山の安全対策に課題を突きつけた。

 山梨県や県警への取材から事故の状況が明らかになってきた。

 亡くなったロシア国籍の女性(29)は25日午後9時ごろ、夫と富士スバルラインの5合目から登りはじめた。

 8時間後の26日午前5時ごろ、9・5合目付近まで来ていた女性を落石が直撃した。200メートルほど上の山頂付近にいた県の誘導員が駆けつけ、5合目の県総合管理センターへ「意識レベル低下。出血なし」と一報を入れた。

 センターは女性を山頂に運び、運搬車「クローラー」で下山させる方針を決定。登山者が持っていた金剛杖や服で作った担架で女性を山頂に運んだ。

 事故から約1時間半後の午前6時35分、クローラーが山頂に到着。女性を乗せて下山をはじめた。途中で医師と合流し、間もなく死亡が確認された。女性はヘルメットをかぶっていなかったが、死因は胸を強く打ったことによる心肺損傷だった。

立ち入り禁止表示やヘルメットの利用増

 山頂直下の鳥居周辺では、昨秋の台風で石積みが崩れて登山道をふさぎ、県が落石防止ネットなどで復旧工事をした。ネットに破損がないことなどから、県警は工事と事故の関連は低いとみている。登山者が大きい音を聞いたという情報はあるものの、落石の目撃情報はないという。

 県は事故を受け、山頂の神社から約20メートルにわたって登山道の端に立ち入り禁止ロープを張ったが、落石の原因を特定できていない。富士吉田市によると、6合目の富士山安全指導センターで無料貸し出し中のヘルメットの利用数は、事故前の1日平均約30個から大幅に増えた。

 落石による富士山の死亡事故では、1980年に山頂付近の崩落で12人が死亡、29人が重軽傷を負った。88年には下山中の20代女性が頭に落石を受け、死亡している。静岡県側でも2009年に富士宮市の5合目駐車場で、車内にいた60代の男性が落石で亡くなった。

 県によると、富士山の5、7、8合目には医師や看護師が常駐している。富士山は風が強く、ヘリでの救助活動は難しいという。

「富士山は落石が起きやすい山」。登山ガイドは警鐘を鳴らします。記事後半で詳報します

■「落石は付きもの 起こさぬよ…

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