[PR]

 厚生労働省は28日、国内初の遺伝子治療薬「コラテジェン」を、9月4日から公的医療保険の適用対象とすることを決めた。投与1回分の公定価格は60万360円。28日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で承認された。

 コラテジェンは、1999年に創立された大阪大発の創薬ベンチャー、アンジェス(本社・大阪)が製造する。手足の血管が詰まって血流が乏しくなり潰瘍(かいよう)ができる「慢性動脈閉塞(へいそく)症」の患者が対象で、筋肉に注射する。同社の予測では患者数は年1千人弱、ピーク時の販売額は年12億円。公定価格のうち患者負担は原則1~3割だが、「高額療養費制度」で軽減される場合が多い。

 再生能力の高い臓器として知られる肝臓から出るたんぱく質「HGF」の遺伝子を、細菌などが持つ「プラスミドDNA」に組み込んで注射。入れた遺伝子は1カ月ほどでなくなるが、新たに血管が作られ、血流改善が期待されるという。HGFに血管を新しく作る働きがあることを森下竜一・阪大寄付講座教授(57)が発見し、薬への応用を進めた。(西村圭史、後藤一也)