[PR]

 大阪市立大の研究チームが、大豆などに含まれるイソフラボンに、肺気腫や慢性気管支炎などの慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)の予防効果があることを、マウスの実験で確かめた。研究成果は29日、科学誌ニュートリエンツ(電子版)に掲載された。

 COPDは、主にたばこの煙が原因で息切れや呼吸困難になる病気。WHO(世界保健機関)によると、2016年の世界の死因の3位に位置づけられ、国内の患者数は約500万人と推定される。大豆製品を多くとる人がCOPDにかかりにくい傾向が確かめられていたが、仕組みはわかっていなかった。

 研究チームは、マウスに1日1時間、計12週間にわたってたばこの煙を吸わせ、喫煙やイソフラボンの有無による違いをみた。その結果、たばこの煙を吸った集団は、吸わなかった集団に比べて体重が増えにくい傾向があることを確認。また、煙を吸ったマウスでは、0・6%のイソフラボンが入ったえさを与えた集団の方が、入っていないえさの集団に比べて、気管支や肺胞の炎症や、肺気腫の進行が抑えられていた。

 同大の浅井一久准教授(呼吸器内科学)は「COPDの予防には禁煙が第一だが、イソフラボンが肺気腫の進展を抑えられることが証明できた。発症や進展を抑える治療につなげられる可能性がある」と話す。(小川裕介)