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 家畜伝染病「豚(とん)コレラ」が国内で26年ぶりに確認されてから、9日で1年になる。養豚施設の感染は岐阜県から6府県に広がり、防疫のために殺処分された豚は13万頭を超えた。なぜ食い止めることができないのか。

 昨年9月初め、岐阜市郊外の養豚場で豚が相次いで死に、1992年に熊本県で確認されて以来の豚コレラと確認された。数日後に同市内で発見された野生イノシシの死体からもウイルスが検出され、次第に周辺自治体へと広がった。ウイルスの遺伝子型から海外から持ち込まれたとみられるが、どのようにして入ったのかはわかっていない。

 野生イノシシの感染は昨年12月に隣の愛知県に広がり、今年2月には同県豊田市の養豚場の豚で確認された。豚コレラは致死率が高いとされていたが、この養豚場でみられたのは食欲不振だった。経営者の男性(49)は県の家畜保健衛生所の職員と相談した上で子豚を長野県や滋賀県、大阪府などに出荷したが、結果として出荷先にも感染を広げることになった。「死んだ豚はいなかったので、まさか、という思いだった」と経営者は悔やむ。

 農林水産省の畜産統計(2018年)によると、愛知県内の豚の飼育頭数は約33万頭、岐阜県は約11万頭。岐阜県では全飼育頭数の半数超が殺処分された計算で、その中には県が約10年かけて開発したブランド豚「ボーノポーク」の種豚も含まれる。

 国内の養豚業は九州や関東が中心で、今のところ全国の豚肉の流通に大きな影響は出ていない。だが発生地域では飼料の需要が落ち込んだり、食肉処理場の稼働日が減ったりするなど、深刻な打撃を受けている。愛知県の畜産関係団体の代表者らは8月29日、大村秀章知事に口々に訴えた。「収入を断たれ、生活に対する不安が増すばかり。経営再建計画を立てることもままならない」(山野拓郎、松浦祥子、小山裕一)

■終息には10年単位の時間が必…

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