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 ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)は記者会見で「選手たちは心身ともにW杯で戦う力がついたと思う」と語り、W杯に挑む31人の名前を発表した。外国出身選手を過去最多の15人とした理由は「フィジカルの強さがあり、経験値がチームに自信を持たせる」と説明した。

 1次リーグで戦うロシア、アイルランド、サモア、スコットランドのセットプレーの実力は互角か格上。スクラムで鍵となるプロップを前回より1人増やした。代表同士の国際試合(テストマッチ)経験のないフッカー北出は、ラインアウトでボールを投げ入れる正確性を買われ、代表入りした。バックスの面々はSHの3人とウィング福岡を除けば、複数ポジションをこなせる。器用なバックスをそろえて、負担のかかるFWを増やした形だ。

 SHの3人制は2大会ぶり。ジョセフHCは「スペシャリストのポジションは戦術を熟知した選手を抱えたい。3人は国内ベストの9番(SH)だ」。昨年までは経験豊富な田中と、リーダーシップがある流が先発を務めてきたが、ここに来て茂野が急成長。共に前所属がNECだったSO田村との息も合う。

 そして、31人は総じて戦術理解度が高い。ジョセフHCが志向する「賢く戦う」戦術を体現できる選手たちだ。今夏のパシフィック・ネーションズカップでは、キックの蹴り合いを起点に攻める得意の形だけでなく、昨年までの試合よりボールを保持する時間を長くして快勝したこともある。相手の出方を見極め、最良の試合運びを選択した結果だ。ジョセフHCは司令塔の田村に絶大な信頼を置いて固定し、戦術の「引き出し」を増やし、習熟度を高めてきた。

 2016年から世界最高峰リーグ・スーパーラグビーに参戦し、強化を進めてきた日本ラグビー。指揮官はW杯を戦う地力がついたことを確信し、「決勝トーナメント進出へは大きな試練が待っているが、向かっていく」と宣言した。(能田英二)