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 記録的な大雨に見舞われた佐賀県では29日、市街地に取り残された住民の救助やポンプによる排水作業が進んだ。武雄市では29日早朝、浸水した住宅から96歳とみられる女性の遺体が見つかった。死者は福岡県八女市を含め計3人となり、武雄市で1人が行方不明、佐賀市で1人が意識不明の重体となっている。

 佐賀県のまとめでは大町町(おおまちちょう)で床上・床下浸水が152件、神埼市で床下浸水1件が出ているが、浸水範囲の大きい武雄市などで被害をまとめきれていない。

 水が引かず孤立状態の大町町の順天堂病院では、入院患者や、避難した近隣住民ら計215人が一夜を過ごした。佐賀県は水や食料を運ぶ準備を進め、国土交通省がポンプ車約10台で排水を進めている。

 九州北部地方は29日朝にかけても日本海側を中心に局所的に激しい雨となり、山口県萩市で1時間に55ミリ、佐賀県唐津市で49ミリを観測。長崎県壱岐市では「50年に1度の記録的な大雨」の情報が出た。

 九州北部を中心に大雨は30日ごろまで続く見通しで、30日午前6時までの24時間雨量は九州北部で150ミリ、北陸、東海、中国地方で100ミリの予想。その後の24時間も東海で100~150ミリ、九州北部と北陸で50~100ミリの予想。

交通機関にも大きな影響

 大雨の影響で29日、JR九州の特急「みどり」(博多―佐世保)と「ハウステンボス」(博多―ハウステンボス)は、それぞれ始発から運休している。普通列車も、佐世保線、唐津線、筑肥線の一部区間で運転を見合わせている。

 西日本鉄道の高速バスは、福岡と佐世保、ハウステンボスを結ぶバスがそれぞれ始発から計15本運休した。午前9時以降は順次、運行を再開している。

 高速道路は、長崎道の武雄北方―嬉野の下り線で通行止めが続いている。国道34号、35号の通行止め区間の代替路として、長崎道の佐賀大和―嬉野、西九州道の武雄南―佐世保大塔を無料にしている。(渕沢貴子)