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 愛知県豊田市の中心部で、運転手なしの自動運転の実験車が試験走行中に乗用車とぶつかった事故で、実験を進めた名古屋大学と市は29日、実験車が事故の直前に車の向きを誤って認識して誤操作をした、と発表した。名大は今後、学内に事故の検証委員会を設け、再発防止策をまとめるまで、公道での実証実験を取りやめる。

 事故は26日午後2時20分ごろに起きた。豊田市樹木町1丁目の市道で、走行中の実験車を後続の乗用車が右側から追い越そうとした際、時速14キロで走っていた実験車が右側に曲がり、乗用車とぶつかった。

 発表によると、実験車は事前に記憶させた3次元の地図を元に、半径150メートルの範囲にある建物などを検知しながら走行している。事故の1・3秒前、実験車は実際に走っている方向からは左に56度傾いている、と誤って検知し、ハンドルが右側に曲がった。誤検知の原因は分かっていないという。

 名大の佐宗(さそう)章弘副総長は「事故を起こしたことを重く受け止めている。再発防止策を講じ、技術の改善に努めたい」と話した。

 市などは市美術館で開かれている「クリムト展 ウィーンと日本1900」(朝日新聞社など主催)に合わせて、この車に来館者を乗せる実証実験を29~31日に予定していたが、中止した。