【動画】走行試験が続く新幹線試験車両ALFA―X=志村英司撮影
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 JR東日本が約100億円を投じて開発した次世代新幹線の試験車両「ALFA(アルファ)―X(エックス)」。世界最速となる時速360キロ運転に向けて、5月から仙台―新青森間で走行試験が続く。沿線から騒音への懸念が出るが、実際はどうなのか。橋の下やトンネルの出口で記者が走行音を測ってみた。

 走行音の測定には、騒音規制法に基づいて工事現場で一般的に使われる騒音計を用いた。いずれも下り線で、晴れか曇りの日に測った。

 5月下旬の深夜、宮城県北部の古川駅の北約1・5キロ。江合川にかかる橋の近くで待機した。車の往来はなく、虫や鳥の声が響く。手元の騒音計は40デシベル前後を示していた。午後11時50分ごろ、仙台方面の空がだんだんと明るくなり、キーンという風切り音が聞こえてきた。ALFA―Xだ。パンタグラフと架線がこすれる音を残して、目の前を過ぎた。騒音計は最大74・7デシベルだった。

 JR東の事前説明では、通常の走行試験は「下り320キロ(営業速度)程度」だが、実際の速度は明らかにしていない。5日後の夕方に、同じ場所で仙台―盛岡間をノンストップで走るE5系(はやぶさ)を測ると、76・1デシベル。E5系も最高時速320キロで、騒音はほぼ同レベルだった。

 走行試験は毎週火、土曜の深夜に続く。車両の性能を確かめるため、JR東は数回程度は400キロでの運転も計画する。

 新幹線の開発では、スピードを上げても他の性能が下がってはならないという「現状非悪化」のルールがある。ALFA―Xも走行時の騒音や乗り心地、地震発生時に緊急停止するまでの距離などが、現在主力のE5系と同等になるよう新開発の装備を付ける。

 先頭車の「鼻」はE5系より長く、風の流れを意識した形状で、トンネル進入時にドンという圧力波が起きるのを抑える狙いがある。別の日、岩手県境に近い第2有賀トンネル(栗原市)の出口付近で測定すると、78・7デシベルだった。昼間のE5系と大差はないが、深夜のためかドンという音が響く印象があった。

 高速走行と騒音抑制の両立は難しい。2005年から走行試験が行われた先代の高速試験電車「ファステック360」は、多い時で仙台―北上間を一晩に数回往復したが、騒音問題を解決できず、営業運転は360キロではなく320キロに抑えられた。

 ALFA―Xは、30年度とさ…

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