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 陸上の棒高跳びに使うポールは外国からの輸入品ばかり。使いこなすのに苦労する選手も少なくない。そこで、2年前に入社してきた一人の選手のために“オーダーメイド”のポールをつくってしまった会社がある。自動車部品のバネなどが主力製品のニッパツ(日本発条、本社・横浜市)だ。

 開発プロジェクトを立ち上げて約1年半後に完成。同社所属の竜田夏苗選手(27)は6月から試合で使い始め、3試合目で4メートル30を跳び、自己記録を15センチも更新した。ほかの選手も関心を寄せているが、同社は市販する気はまったくない。

 ポールはガラス繊維強化プラスチックを使ったものと、それにカーボンを混ぜたものと大きく分けて2種類ある。自動車の板バネの材料も同じだ。「それなら何かお手伝いできるかなというところから始まった」と同社研究開発本部の宮地真也開発部長。5人のメンバーが本業の傍ら、試作に取りかかった。

 まず市販品を買ってきて分析、同じものをつくるところから始まった。ポールを曲げたときの強度を試験する装置まで自前でつくった。竜田選手の体とポールにマーカーをつけ、映像にとって跳躍の動作解析やポールの曲がり具合を測定。棒高跳びに関する英語の技術論文なども読み込み、最も適したポールの仕様を決めた。

 竜田選手は「市販の2種類の中間くらいのポールがいい」とリクエストしていた。新しいポールで5月から練習を始めたが「反発が自分にあっている」とお気に入りだ。宮地開発部長によると、既存品より15%ほど軽量化したという。

 このポールには国内の男子有力…

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