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 野球の高校日本代表が出場する第29回U18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)が30日、韓国・釜山近郊の機張(キジャン)で開幕。1次リーグB組の日本はスペインとの初戦に臨み、4―2で逆転勝ちした。

 日本は2点を追う八回1死から代打宮城(沖縄・興南)の安打を足場に2死一、二塁とし、3番韮沢(埼玉・花咲徳栄)、4番石川(愛知・東邦)、5番遠藤(神奈川・東海大相模)の3連続適時打で逆転した。投手陣は先発池田(智弁和歌山)が5回を2失点で踏ん張り、前(三重・津田学園)、飯塚(千葉・習志野)とつないだ。

 第2戦は31日正午から南アフリカと。大会には12の国と地域が参加。1次リーグは6チームずつに分かれて総当たりで行う。B組には前回大会で4連覇した米国、台湾などが入り、上位3チームが2次リーグに進む。

小技からの逆転劇

 敗色が濃くなっていた八回、日本の主将のプレーが試合を動かした。

 2点を追うこの回、2死一塁で坂下(奈良・智弁学園)が左打席に。2球目、セーフティーバントを試みた。本塁前で大きく跳ねた打球が捕手の焦りを誘い、一塁送球がわずかに浮く。必死に駆けセーフに(記録は悪送球)。「揺さぶりたかった。相手のミスとはいえ、流れがきた」と坂下。

 一、二塁と好機が広がり、3番韮沢(埼玉・花咲徳栄(はなさきとくはる))から、4番石川(愛知・東邦)、5番遠藤(神奈川・東海大相模)の3連続適時打でたたみかけ、ひっくり返した。

 2006年以来、7大会ぶりの出場と実績で劣るスペインに苦しめられた。先発右腕の手元で動く速球に芯を外され、得点機をつくっても堅守に阻まれた。

 世代を代表する選手が集っても、そうは簡単に打たせてもらえないのが国際大会だ。3位に終わった昨夏のU18アジア選手権で日本が敗れた2試合はいずれも1点しかとれなかった。坂下のバントを、次打者席で見ていた韮沢は言う。「日本の野球はやっぱりスモールベースボール。打ちたい場面でしっかりつないでくれた。つなぐ意識をキャプテンが発信してくれた」。この初戦、負けなかったことも大きいが、確認できた教訓も大きい。(竹田竜世)