[PR]

 若者を中心に人気を呼んでいる「タピオカ」。このブームに乗って、群馬が誇る特産品こんにゃくにも、追い風が吹き始めた。群馬県高崎市行力町の市川食品がつくる「ブラックタピオカこんにゃく」は、タピオカそっくりの見た目に加え、ヘルシーで扱いやすいこんにゃくの特徴が生かされている。関係者はこんにゃくの消費拡大の起爆剤にと期待を込める。

 タピオカはキャッサバ芋から作るでんぷんのこと。粒状にしたタピオカ入りのドリンクなどがブームになっている。同社によると、春前から問い合わせが増え、最近は月約20トンを生産しているという。伝統的なこんにゃくに比べれば量はまだ少ないが、同社の市川英久社長(46)が「生産はもういっぱいいっぱい」と話すほどの人気ぶりだ。

 ブラックタピオカこんにゃくを同社が開発したのは10年ほど前。「食文化が欧米化したことなどで、こんにゃく消費は横ばいか減少傾向。新しい需要を掘り起こそうと」。飲料やデザートとして楽しめるこんにゃくをめざした。

 タピオカでんぷんも加えるが、タピオカ本来のモチモチ感に比べ、プリッとした食感。竹炭を混ぜた黒色のほか、赤、黄、緑などもある。

 タピオカにはない利点もある。まずはカロリー。タピオカに比べ、こんにゃくは低カロリーでヘルシーという。次に調理のしやすさ。タピオカは湯戻しなどが必要だが、こんにゃくなら不要だ。

 さらに、長時間飲料に入っていても伸びないこと。タピオカはゆでた後に放置すると、ふやけてしまうが、こんにゃくなら心配無用だ。コンビニなどで売られているカップ入りの「タピオカミルクティー」に多く使われるのは、この特徴のおかげという。

 市川社長はタピオカブームの中で、ブラックタピオカこんにゃくも知られるようになり、ブーム後も定着する商品になったと感じている。「こんにゃくは主役にはなりにくいが、他の具材と合わせることで可能性が広がる名脇役」。全国の9割超のこんにゃく芋を生産する群馬県の地元企業として、新たなシーンでの消費拡大をめざし、開発が続いている。(山崎輝史)