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 北海道大学は30日、同大歯学部で今年3月、解剖実習用の献体として提供された2体の遺体を取り違えて遺族に返していた、と発表した。同大は6月に遺骨をそれぞれの遺族に返して謝罪した。実習を担当した50代の男性教授は7月31日付で依願退職した。

 同大によると、教授は今年2月下旬、解剖実習後に2遺体を取り違えて納棺。遺体を火葬場でそれぞれの遺族に引き渡した際、遺骨に金属片が混じっているのに気付いた一方の遺族から「故人は金属を埋め込む手術はしていないので、取り違えではないか」と訴えがあった。教授は「家族が全ての病気を知っているわけではない」と遺族に言い、そのまま遺骨を引き取らせた。同大は3月15日付で特別調査委員会を設置。双方の治療歴や歯形などから取り違えを認定した。

 遺体とひつぎには識別用の番号がつけられ、技術職員の立ち会いのもとで番号を照合して納棺することになっていたが、教授は職員が不在のまま納棺し、番号の照合を怠ったという。

 八若保孝・歯学部長は「遺族の皆様におわびいたします。今回の事態を厳粛に受け止め、再発防止に努めます」とコメントした。(磯部征紀)