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 犯罪が疑われたり、死因がわからなかったりして、警察が扱った遺体で、解剖される割合の地域格差が広がっている。解剖率の向上をねらって、政府は6年前に解剖の新制度をつくったが、解剖医や予算の不足などから、わずかしか増えておらず、特に地方では底上げができていない。

 警察が2018年に扱った遺体は約17万人(交通事故などを除く)で、うち解剖されたのは2万344人(12%)。都道府県別で解剖率が最も高かったのは神奈川で41%。次いで兵庫36%、沖縄25%、東京17%だった。一方、広島1%、岐阜2%、大分3%と、34府県で10%に満たなかった。

 警察の初動捜査で犯罪が疑われれば、鑑定のために司法解剖の対象になる。一方、9割を占める犯罪の疑いがないと判断された遺体も、重大な事故や事件の見逃し防止や、感染症や中毒の監視、死因の統計の正確さのために、死因究明を目的とした解剖の必要性が指摘されてきた。死因究明の手段には、薬物検査や遺体の画像診断があるが、解剖が最も有効とされる。

 監察医制度という死因究明の仕組みがある一部の大都市では、犯罪の疑いがないとされた遺体の解剖が比較的多い。都道府県が運営し、法医学が専門の監察医が死因を調べ、解剖が必要か判断できる。ただ、対象の地域は現在、東京23区と大阪、名古屋、神戸の3市のみ。その他の地域では司法解剖を担う大学の法医学教室などで対応するケースもあるが数は少なかった。

 このため、13年4月に死因・身元調査法(調査法)が施行され、犯罪の疑いがないとされた遺体でも、警察署長の判断で家族の承諾がなくても解剖できるようになった。解剖が大幅に増えた地域もあるが、解剖率の全国平均は12年の11%から18年の12%と微増にとどまる。26府県はこの10年で一度も1割に達しなかった。

 警察庁は「必要な遺体は積極的…

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