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 日韓関係が元徴用工訴訟や対韓輸出手続きの厳格化で悪化する中、日韓両政府が後援する毎年恒例の文化交流行事「日韓交流おまつり」が1日、ソウルの複合施設で開かれた。例年より規模が縮小されたが、若者や家族連れでにぎわった。

 開会式には両政府関係者が出席。韓国外交省の李泰鎬第2次官は、両国が様々な懸案を抱えていると指摘しつつも「両国は困難があるたびに賢明に克服してきた」と述べ、対話を呼びかけた。鈴木憲和外務政務官は「政治・外交の状況が悪化しても人的交流は重要だ」と強調した。

 会場で人気だったのは、日本の振り袖や浴衣を着て記念撮影するコーナー。子ども2人と写真を撮った主婦の元珠喜さん(39)は「両国の指導者は対立をあおらず、どうすれば国民同士が仲良く暮らせるか道を探ってほしい」と話した。

 会場内には、日本の地方自治体が観光誘致などのブースを設置。長崎県の宮崎大誠・観光連盟海外誘致部長は「地域経済への影響が深刻化しており、早く関係が好転してほしい」と話した。同県は、外国人観光客の55%を占めていた韓国からの訪問客が7月以降に激減したという。

 「おまつり」は、日韓の文化交流の活性化をうたった小渕恵三元首相と金大中(キムデジュン)元韓国大統領による「日韓パートナーシップ宣言」の精神を実現させようと、2005年からソウルで、09年から東京で、それぞれ毎年開かれている。

 今回は、日韓関係が「国交正常化して以来で最悪」と言われて開催が危ぶまれたが、会場内外に多数の警察官を配置し、入り口で荷物検査するなど安全対策を強化することで開催にこぎ着けた。安全上の理由で、日韓の参加者が一緒に踊る「よさこいアリラン」は中止となった。

 「まつり」は28、29日に東京でも開かれる。(ソウル=武田肇)