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 被害相談を24時間365日受けてきた「性暴力救援センター・東京(SARC東京)」が、被害者が19歳以下の電話相談を初めて分析した。加害者が家族関係者という人が4分の1を占め、身近な人からの性被害の多さが浮かび上がった。

 SARC東京は2012年6月、産婦人科医を代表として開設された。ワンストップ支援センターの代表格の一つで、現在はNPO法人として東京都や医師、弁護士などと連携しながら、電話や面接による相談、専門家や医療機関の紹介、警察への同行などをしている。

 18年度にホットラインにかかってきた相談のうち、19歳以下については197人分(女性180人、男性17人)あった。電話してきた人は「被害者本人」が80人、次いで「母親」61人。友人や学校関係者からの相談もあった。

 相談内容は、強制的に性交されたというものが6割。被害時に写真を撮影されたというケースも少なくなかった。加害者は、「父親」25人、「祖父母、きょうだい、その他の親戚」14人、「親の交際相手」9人、「母親」3人と、家族関係が計51人(26%)だった。他に「同級生・先輩」37人、「SNSで知り合った人」19人、「教師・スポーツコーチ」14人など。一方、「面識がない人」は26人(13%)だった。

 被害場所は、自分や相手の家が多く、成人の相談で多い「ホテル」は少なかった。理事長でカウンセラーの平川和子さんは「お金のかからない場所で、身近な人から被害にあっている。父親からの被害の多さは予想以上だった」。

 家庭内の被害を本人が電話してきても、途中で電話が切れたり、「聞いてくれるだけでいい」「家族を壊したくない」と言って具体的な解決策に踏み込むことを避けたりすることもあったという。何年も続く性的虐待を18歳、19歳で相談してきた人も3人いた。

 虐待以外でも、13~17歳で本人が電話してきたケースは、親に話したくない、非行扱いされている、家庭内に課題を抱えているなどで面接や診察につなげることが難しい場合があるという。平川さんは「この世代は親のサポートの有無が大きく影響するが、親に期待できない場合もある。ひとりで電話してくれた子を、どうやって回復につなげていけるのか、他の団体と協力して考えていきたい。早期からの性教育が必要だと思う」と話す。

 相談電話「ダイヤルNaNa」は03・5607・0799。(河原理子)