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 日本の在来の野草を、都市の緑化に活用する動きが広がりつつある。地域の生活や文化と結びつきながら、失われつつある自然を取り戻そうという試みだ。増える海外からの来訪者に、日本らしい自然を感じてもらいたい。そんな思いを込めた活動もある。

 風になびくススキ、渋い赤い花をつけるワレモコウ――。東京都世田谷区の複合施設「二子玉川ライズ」の屋上には、在来の野草が植えられた緑地や池がある。再開発で新たな商業施設を建てた際、在来種を採り入れた。

 前に多摩川が流れ、背後に丘陵地が迫る。そんな環境を意識した。「在来種による緑化は鳥や虫など地域の生き物を呼び込める。不動産価値を高め、地域貢献もできる」と設計に関わったランドスケープ・プラスの板垣範彦さん。

 完成から4年余り。池では野生のカルガモが繁殖し、草地には珍しくなったショウリョウバッタモドキも現れる。シンボルに据えたのがカワラノギク。丸石が多い河原に育つが、今では絶滅さえ心配される。それを河原を模したエリアで育て、観察会も開く。全体管理に当たる東急の江南俊希さんは「『原風景だ』と懐かしがる人たちも来られる」と話す。

 この取り組みは、日本生態系協…

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