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経世彩民 尾形聡彦の目

 主要7カ国(G7)首脳会議が開かれていた、フランス南西部の保養地ビアリッツ。

 8月26日午後、記者会見場にマクロン仏大統領とともに入ってきたトランプ米大統領は、明らかに不機嫌だった。

 その前で、マクロン氏は「『フランスのデジタル税はいったい何なんだ』という誤解があったが、我々はとても良い合意ができた」と成果を明かした。

経済という言葉の語源「経世済民」には「世をおさめ、民をすくう」という意味があります。原則、毎週火曜朝に配信するコラム「経世彩民」では、記者が日々の取材を経て思うこと、伝えたいことを色とりどりの視点でつづっていきます。

 マクロン氏は最後に、来年のG7のホスト役はトランプ氏だとして、「彼にフロアを譲りたい。来年、私はあなたのそばに参ります」と締めくくった。

 主役の場を譲られ、やや機嫌を直したように見えたトランプ氏は「本当にうまくいったG7だ」と、マクロン氏をたたえた。

 仏デジタル税とは、世界とフランスで一定の売り上げがあるIT企業に、仏国内での広告やデータ売買で得た収入に3%を課税するものだ。米IT大手を狙っているのは明らかで、トランプ政権は「仏ワインに報復関税をかける」と憤っていた。

 ところが米仏は結局、「経済協力開発機構(OECD)が課税策をまとめれば、フランスはデジタル税をとりやめる」ことで折り合った。国際的な課税の枠組みができれば仏デジタル税がなくなるものの、それまでは課税を続けられる仕組みで、米仏にとって「引き分け」といえる結果だった。

「敗北では?」質問に茂木大臣は

 米仏の妥協を目の当たりにしながら頭をよぎったのは、前日の25日に表明された日米貿易交渉における「原則合意」だった。農業分野では、牛肉や豚肉の関税を環太平洋経済連携協定(TPP)の水準まで下げることを日本はのんだ。一方、自動車については、TPPの際に米国が約束していた関税引き下げを今回のませることはできなかった。これは実質的に「日本の敗北」というよりほかない。

 そのことを、25日夕、ビアリッツの会見で、茂木敏充経済再生相に聞いた。

 「敗北ではないのですか?」と…

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