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 高松市の高松赤十字病院に搬送された同市の女性(当時50)が帰宅後に死亡したのは、帰宅させた医師に責任があるとして、内縁の夫(56)が日本赤十字社(東京)に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が高松高裁であった。神山隆一裁判長は、請求を棄却した一審・高松地裁判決を変更し、日赤に880万円の支払いを命じた。判決は8月30日付。

 判決によると、女性は2013年5月18日夜、自らインスリンを注射し、19日未明に体調不良を訴えて救急車で運ばれた。医師は低血糖とみてブドウ糖などを投与し、その日のうちに帰宅させたが、20日に意識不明の状態で見つかり、搬送された別の病院で低血糖と診断され、6月に死亡した。

 神山裁判長は、女性が糖分を継続的にとらないと重症の低血糖になることを医師が予想できたと指摘。「院内で24時間程度の経過観察をしていれば、女性は死亡しなかった可能性が高い」と結論づけた。

 同病院は「主張が認められず残念。判決内容を十分に精査する」とコメントした。(平岡春人)