[PR]

 経験や知識が乏しくても、おいしいエビを簡単に育てられる――。そんな夢のような養殖ノウハウをつくろうと、自動車の技を応用した試みが動き始めた。仕掛けたのは日本特殊陶業(名古屋市瑞穂区)だ。車業界の環境変化への危機感を背景に、次代のメシの種を求めて「水質の『見える化』ビジネス」に挑む。

センサー応用を発案

 岐阜県東部の瑞浪市。高速道路をおりてすぐの建物の中に大型バスほどの養殖プールが並ぶ。農業生産法人「ハイランドファーム東濃」の養殖場だ。東南アジアから仕入れたバナメイエビの稚エビを3カ月かけて15センチ大に育て、生食可能な「きよら美濃エビ」ブランドで出荷する。

 10月から、ここで新たな実験が始まる。経験が頼りだった人工海水の水質管理をIoT(モノのインターネット)で「見える化」する。日特陶のセンサーが酸性度やアンモニアのとけ具合を監視し、スマートフォンやタブレットで確認できる。

 発案したのは日特陶で「マーケティング部」の名刺を持つ竹広洋児さん(52)。「うちの技術で新たな価値を生み出せる」。1年前、畑違いの養殖場に、会社案内のパンフレットをもって飛び込んだ。

 日特陶は創業から83年。自動車とともに歩んできた。柱は祖業のエンジンの点火プラグ。そして、もう一つの柱が、排ガス成分を検知するセンサーだ。業界は「100年に1度」の変革期。環境配慮の意識が世界で強まり、「『脱内燃機関』は避けられない」(川合尊社長)。経営陣には強い危機感がある。「早くやって、早く失敗してこい」。竹広さんも経営陣から挑戦を促された。

 竹広さんは電機や化学メーカー…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら