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 8月の埼玉県知事選の応援演説会場で、大学入試改革への反対を訴えていた男子大学生が警察官に取り囲まれて遠ざけられたことについて、埼玉県警は2日、「道路に飛び出そうとした危険な行為の制止であり、適正な職務執行だった」との調査結果をまとめた。朝日新聞の取材に明らかにした。

 県警によると、8月24日午後7時ごろ、さいたま市のJR大宮駅前であった応援演説会場で、大声をあげたり、プラカードを掲げたりしていた男性が歩道と道路を隔てる生け垣を飛び越えようとしていたため、警備にあたっていた男性警察官3人が服を引っ張るなどして制止して数メートル離れた歩道側に誘導。「危ないので道路に飛び出さないように」と数分間、口頭で注意したという。応援演説には柴山昌彦文部科学相が来たが、制止したのは柴山氏の到着前で別の人物の演説中だったという。

 ネット上では「文科相に抗議の大学生を街頭演説から排除」との批判が出た。柴山氏はツイッターで「わめき散らす声は鮮明にその場にいた誰の耳にも届きました」などと投稿していた。男性は朝日新聞の取材に「入試に向けた動きが本格化するなか、文科相に直接訴えたかった」などと語っていた。

 県警警備課の江田浩之次席は「道路上で立ち止まったり交通を妨害したりすれば、道交法違反にあたる可能性もある。警察官職務執行法には犯罪が行われようとするときにはその行為を制止できる旨を定めており、違法性はないと考えている」と話した。