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 北海道胆振(いぶり)東部地震の直後に、道内ほぼ全域の295万戸が停電したブラックアウトから1年。北海道電力は再発防止策を進めてきたが、ほかの地域を含めて今後も起こるリスクは消えていない。大規模停電に備え、地域で必要な電気を再生可能エネルギーでまかなう「地産地消」をめざす動きも出てきている。

 「道民の皆さまに大変なご迷惑をおかけし、改めて深くおわび申し上げたい。しっかり対策をやることが我々の責任だ」。震災当時、送配電部門のトップだった北海道電の藤井裕社長は6月の社長就任会見でこう語った。

 国内初のブラックアウトは、道内の電力需要の約半分を担っていた苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所(厚真町)が地震で止まったのがきっかけだった。北海道と本州を結ぶ北本(きたほん)連系線を通じて本州側から電力の緊急融通も受けたが、需要に供給が追いつかず、故障を防ぐために別の発電所も連鎖的に停止。送電網全体がダウンし、復旧まで45時間かかった。

 一つの発電所に電力供給を過度に頼る「集中電源」の問題があらわになり、北海道電は2月に、新設した石狩湾新港火力発電所(小樽市)の運転を始め、改善を図りつつある。3月には北本連系線の容量が地震時の1・5倍となった。さらなる増強も検討されている。非常時に一部の地域へ供給を止めて需給バランスをとる「強制停電」の機能も強化し、道内最大の発電所である泊原発(再稼働の審査中)で全3基が一気に止まってもブラックアウトを防げるようにする。藤井社長は「リスクは極小化できている」と話す。

 今後、ブラックアウトは起きないといえるのか。経済産業省は昨秋、全国で緊急点検した結果、各地域で最大の発電所が停止しても、発電所の運用の工夫などで防げると結論づけた。

 ただ、「リスクはゼロとはいえない」(経産省の担当者)。広域災害が起きれば、複数の発電所の停止や送電設備の故障が懸念される。実際に東日本大震災では東京電力だけで20基の発電所が停止した。南海トラフ巨大地震が懸念される伊勢湾周辺には大型火力が集中している。

「リスクをゼロにするのは現実的でない」とする専門家は、「備え」の必要性を説きます。記事の後半で紹介します。

 このため、仮に大規模停電が起…

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