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 葛尾村で高付加価値の南国フルーツを試験栽培している東北大学は3日、初めて収穫期を迎えたマンゴーの試食会を開いた。ひと冬越えて完熟した果実は甘みも十分。東北大では葛尾産マンゴーの成分や機能性を分析・研究するなど試験栽培を続け、5年後の事業化を目指す。

 新たな産業を浜通り地方に集積する「福島イノベーション・コースト構想」の一環で、葛尾村と東北大などは2016年10月に協定を締結。昨年11月、ビニールハウス状の植物工場2棟を設け、熱帯農産物の栽培をスタートさせた。工場内の温度や湿度、二酸化炭素濃度はコンピューター制御。マンゴーのほかバナナやコーヒーなどを栽培し、寒さに強く、省エネ・省コストで栽培できる方法を探っている。

 この日初めて試食されたのはアップルマンゴーと呼ばれる「アーウィン種」と流通が少ない「キーツ種」。東北大や葛尾村のほか関係企業から約20人が参加した。黄色い果肉のアーウィン種の糖度は18度前後。試食した篠木弘村長は「とても甘くておいしい。寒冷地で育ったマンゴーをたくさんの人に食べてほしい」。同大大学院農学研究科の加藤一幾准教授は「今まで食べたマンゴーで一番おいしい。品質と収量の向上やコスト削減を進め、葛尾特産となる南国フルーツの栽培体系や販売スキームを確立したい」と話した。(見崎浩一)