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 ロシアのプーチン大統領は3日、ノモンハン事件80年の記念式典に出席するためモンゴルのウランバートルを訪問し、同国のバトトルガ大統領と会談した。プーチン氏は会談後の共同記者会見で、「我々は共に侵略者に対抗し、モンゴルの主権と領土の一体性を守った」と述べ、ロシアとモンゴルとの友好関係を強調。ただ、日本を名指しした発言はなく、歴史認識を巡る対日批判などもしなかった。

 ノモンハン事件は1939年5~9月、旧満州国とモンゴルの間の国境を巡り日本軍とソ連軍が戦った紛争。ロシアやモンゴルでは、この時に日本軍国主義の侵略を阻止したと位置づけられている。プーチン氏は5日、ロシア極東ウラジオストクで安倍晋三首相と会談する予定で、これを踏まえて発言では一定の配慮をした可能性がある。

 バトトルガ氏も会見で「モンゴルの独立と主権を守るため重要な役割を果たした」と述べ、旧ソ連軍の功績をたたえた。バトトルガ氏は「中国依存脱却」を訴えて当選しており、プーチン氏との会談を通じ、ロシアとの経済協力関係の強化をアピールする狙いもありそうだ。

 会談後、両大統領は記念式典に参加し、ソ連軍を指揮したジューコフ元帥の記念像に献花した。

 ウラジオストクでは、4~6日に東方経済フォーラムが開かれ、安倍首相も参加する。プーチン氏は昨年の同フォーラムで安倍首相に「前提条件なしの日ロ平和条約」の締結を提案。その後、1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意したが、交渉は行き詰まっている。ロシアは「第2次大戦の結果を認めようとしない日本が条約の締結を妨げている」(ラブロフ外相)としている。(ウラジオストク=石橋亮介、北京=西村大輔)