ロイター通信は2日、香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が、非公開の会合で「選択肢があるのなら、真っ先に辞任し深く謝罪したい」などと述べたとする音声を公開した。行政長官には「2人の主人がいる」として、市民と中国の板挟みに陥った苦しい立場も吐露。中国の影響力の下、求心力を発揮しきれない行政長官職の限界を印象づけた。
「とてつもない混乱を起こしてしまったことは、許されることではない」。ロイター通信が伝えた録音のなかで、林鄭氏は声を詰まらせて謝罪。「中国と香港政府は10月1日の国慶節前に解決できるとは期待していない」とも明かした。
音声は先週の財界関係者との会合で録音されたという。林鄭氏は3日の記者会見で、「私的な会合の内容が公開されたのは不適切だ」と不快感を表明。自身の発言と暗に認めた上で、辞任の意向を中国に伝えたことはないと強調した。
林鄭氏が辞任しないのは、任免権を握る中国政府が認めないからだとの見方が強い。2年前の行政長官選で林鄭氏を推した習近平(シーチンピン)指導部の権威を傷つける上、有力な後任が見当たらない事情もある。
1997年の中国返還後、「高…
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朝日新聞国際報道部