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(4日、ヤクルト11―7広島)

 プロ野球・ヤクルトの19歳、村上宗隆が32号本塁打。1986年の清原和博を抜き、10代選手のシーズン最多本塁打記録を更新した。

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 三振か、ホームランか――。未完成ゆえの魅力にあふれる19歳が、プロ野球の歴史に新たな記録を刻んだ。10代での32号本塁打。ヤクルトの村上が、あの清原和博を超えた。

 六回2死一、三塁。左腕・中村恭の初球はスライダーだった。外角に逃げていく球だが、高めに浮いた。村上は思い切り踏み込み、逆らわず左方向へ。「しっかり押し込むことができました」という打球が左翼席に吸い込まれるのを確認すると、ガッツポーズをみせた。劣勢だった試合を、いったんはひっくり返す殊勲の3ランだ。この一打が、山田哲のサヨナラ満塁本塁打につながった。

 熊本・九州学院高からプロに入り2年目。五回にも右前へ適時打し、この日4打点で今季90打点。こちらは20歳の中西太が同じ高卒2年目に記録した86打点を超えた。本塁打、打点の2冠は十分に射程圏内にある。

 天性のパンチ力と、思い切りのよさ。ホームラン打者に欠かせない素質といえる。ただし、その代償に三振が多く打率も低い。一、三回は連続三振を喫し、三振数今季166個でリーグ断トツ。こちらは過去最多のブライアント(204個)まではいかなくても、歴代8位タイの数字だ。

 清原は新人で31本塁打を記録した1986年、西武の主力選手としてチームの日本一に貢献。日本を代表する打者となっていった。ヤクルトは現在最下位。村上にも、課題を克服しチームを勝たせる打者になって欲しい。(吉村良二)