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 奈良市の旧市街「ならまち」の町家などの保存・活用を進めようと、奈良市は11日開会の9月定例会で、歴史的建築物を増改築する際などに、建築基準法の適用を除外するための条例案を提出する。現在の建物の基準を定めた同法の適用除外とすると、歴史的建築物をより容易に維持できる見込みだという。

 建築基準法は、建築物の増改築や用途の変更などに際して求められる防火性や耐震性などを規定している。ただ、国宝や重要文化財などはこの規定の適用除外とされる。

 今回の条例案では、国の登録有形文化財や景観重要建造物のほか、県指定有形文化財や市指定文化財なども、手続きを踏めば適用除外の対象となる。対象の建築物の所有者は、安全性の確保について保存活用計画を作成し、専門家の審査と市建築審査会の同意を経て、適用除外を受けられる。

 市奈良町にぎわい課によると、条例案の対象は市内に計229件に上る。多くは古い木造で、同法に基づいて防火性や耐震性などを満たそうとすると、改修に多大な費用が想定された。また、改修の結果、建築物の風情が失われる可能性もあったという。(平田瑛美)