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 英国の議会下院(定数650)は4日夜、欧州連合(EU)からの離脱を延期する超党派の法案を、賛成327、反対299の賛成多数で可決した。反発するジョンソン首相は同法案に対抗するため、総選挙の実施を求める動議を提出したが、野党が軒並み棄権・反対して総選挙に必要な3分の2の賛成を得られず、否決された。

 「離脱延期法案」の採決では、前日の関連採決で政府の方針に背いて賛成し、与党・保守党から除籍された議員らが引き続き賛成。下院での可決は「合意なき離脱」回避へ重要な一歩となった。法案は今後、上院で審議され修正される可能性もあるが、法案を作成した超党派は、議会が閉会する来週初めまでの法の成立を目指す。

 ジョンソン政権は、10月15日に総選挙に踏み切ることで、離脱延期を求める動きを阻止しようと画策。早期の総選挙を求める動議を出したが、賛成298、反対56で、賛成票が総選挙の実施に必要な434を大幅に下回った。

 採決を棄権した最大野党・労働党のコービン党首は、合意なき離脱を確実に回避するため、離脱延期法案が両院で可決され、女王の裁可を得て正式に法律になったのを見届けた後なら、総選挙に賛成すると語った。(ロンドン=下司佳代子)