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 長崎市出身で、脳血管内治療の先駆者として知られる医師後藤勝弥さん(78)=福岡市南区=が原爆や信仰などをテーマにした小説「原爆を見た少年」(上下巻、講談社)を出版した。主人公の少年が長崎でキリスト教禁止や鎖国から原爆投下に至る約400年の流れを体感する教養小説で、「歴史に学んで欲しい」と若い世代に向けに書いた。

 後藤さんは1941年、長崎市生まれ。原爆投下時は疎開していて翌年9月に戻り、原子野を見た。極細のガイドワイヤとカテーテルを操作して脳卒中などを治療する脳血管内外科の名医で、広島県福山市の病院などで勤務。今年4月からは福岡市東区の介護老人保健施設長を務める。

 主人公は広島に住む17歳の少年ヒカル。脳出血を起こし、脳血管内外科医、湖西らの治療で一命を取り留める。リハビリによって身体の自由を取り戻していくが、うつ病の母に手をかけた父が自殺して両親を失った心の傷は癒えない。一方、仕事で燃え尽きた湖西は長崎へ帰郷することにしたが、ヒカルを放っておけず連れていく。

 ヒカルは湖西や殉教史の専門家…

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