石飛徳樹
ジャ・ジャンクー監督の新作「帰れない二人」が東京、名古屋などで公開された(順次各地で)。今回も監督の妻のチャオ・タオが主演している。
「プラットホーム」で2000年にデビューして以来、チャオはジャ監督の傑作群に毎回必ず主演し、数々の国際映画祭で栄誉を手にしてきた。
そんな彼女が夫の最新作「帰れない二人」の脚本を読んだ時、「こういう映画を私は待っていた」と感情を高ぶらせたという。「とても力を持ったヒロインだと思いました。紙に書かれたこのキャラクターを、血の通った生身の人間にしなければと思いました」
今回演じたのは、中国の黒社会をしたたかに生き抜いた女性チャオチャオだ。映画は2001年の山西省・大同に始まり、06年に長江流域の奉節から新疆ウイグル自治区へ、そして10年余りの時を経て、17年、舞台は再び大同に戻ってくる。
アウトローの恋人ビンとの壮絶なラブストーリーでもある。羽振りの良かったビンがある日、ならず者たちに襲われる。彼をかばって銃を発砲し、服役する。出所すると、ビンは別の女のもとに走っていた。最後にビンは脳出血で半身不随になっている。
「まるで大河小説を読んでいる…
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