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 兵庫県西宮市で生涯を過ごした企業家・山村徳太郎(1926~86)による日本の前衛美術コレクションの全体像に迫る展覧会が、神戸市中央区の兵庫県立美術館で開かれている。時代の一歩先を読むコレクターが自身の眼(め)と足で集めた作品群は、戦後美術史の一大アーカイブとなった。

 山村は若くして製ビン会社社長となった1955年ごろに国内外のモダンアートの収集を始め、後に日本戦後美術に対象を絞る。戦前から抽象に取り組んだ同時代作家や前衛美術集団「具体美術協会」、80年代当時の新進作家までを網羅する山村コレクションは「体温やユーモアを感じさせる、良い意味でわかりやすい作品が多い」(江上ゆか学芸員)。山村自身は収集方針について、「アブストラクト(抽象)と人間くさい前衛のはざ間」と語ったという。

 山村は作品の購入にあたり、作…

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