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続・奇跡の高校③(全4回)

 特別目的会社(SPC)を通じて民間から資金を募り、産学協同のコワーキングスペースを提供する――。これはベンチャーの話でも、大学の話でもない。ある地方の私立高校で起きつつある話だ。(敬称略)

     ◇

 札幌新陽高校(札幌市)の元生徒指導部長、越智泰弘(40)は教職員組合の委員長でもある。3年前に委員長に就任して以来、ずっと悩みの種だったのが、労組が持っていた「闘争資金」の扱いだった。

 ストのような闘争に備えて組合費の一部を積み立ててきたお金で、その額は約1300万円。だが、いまの新陽高校にはストにつながるような労使の対立はない。

 「使うあてがないのに積み上がってしまって……」と越智。2年かけて検討した結果、職員室のリノベーション費用に充てることにした。「先輩の先生方が積み上げてきたお金なので、先生方に使おう」と。「部活の生徒送迎用の車が欲しい」という意見はあったが、それでは一部の先生に利用が限られる。「だったらすべての先生が使う職員室に」(越智)と使途が決まった。

「闘争資金」で職員室改修

 新陽高校の職員室は、どこの学校にもある普通の職員室だった。古く、くすんだスチールの机が並び、書類が山積みになっていた。せっかく生徒が質問や相談に来ても、机の上に成績や採点中の答案用紙が無造作に置かれていた。これでは生徒とコミュニーションがとりづらい。それでこの夏休み中に一新することにした。

 2学期が始まると、生徒たちは生まれ変わった職員室に目を丸くした。まるで新興IT企業のオフィスのように一新されたのだ。

 新しい職員室は、生徒が気軽に…

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