男女の一線級が五輪の夢舞台を目指してしのぎを削るマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)は、15日に号砲が鳴る。男女とも2位以内に入れば東京五輪への切符をつかめる。来夏の五輪本番とほぼ同じコースで行われる戦いはどんな展開が待っているのか。午前8時50分にスタートする男子のレースを、2012年ロンドン五輪代表の藤原新さん(スズキ浜松ACヘッドコーチ)に占ってもらった。
やはり、大迫傑、設楽悠太、井上大仁、服部勇馬のいわゆる「4強」と呼ばれている選手の実力が抜けていると思います。ただ、当日の暑さがどう影響してくるか。31人も出場するとなると、予測できない動きをする選手もいる。予断を許しません。
大迫選手はどんなレースにも対応ができる。トラックの5000メートルで日本記録を持ち、1万も27分台のスピードを生かし、マラソンでも順調に記録を伸ばしてきた。プロランナーという大胆な道を行く根性もあり、抜けている存在です。
設楽選手は淡々と自分のペースを刻んで走るでしょう。7月のゴールドコーストは、終盤「ちょっと行ってくるわ」って感じでスピードアップして2時間7分台で優勝。これは強いと思いました。肩ひじはって我が道を行くではなくて、ひょうひょうと、ナチュラルに我が道を行っている。自分の世界をもっていて、ほかの選手の走りにあまり影響を受けません。
井上選手は昨年のジャカルタアジア大会で暑さの中で勝った実績がある。思い切った仕掛けをするだけの勇気もある。レースの中でどう動くか、一番警戒すべき選手だと思う。昨年の東京では2時間6分台を出したものの、終盤、設楽君に逆転を許した。アクセルの踏み方にもいろいろあるので、間違えると命とりになる。そこはあの東京マラソンで学習していると思う。たぶん、レースで一番最初に仕掛けるのは井上選手だと思う。
昨年の福岡国際で優勝した服部選手は35~40キロを14分台で走っているので、すでに2時間6分台の力はある。ただ、そういう走りは1回だけなので、どう本番に調子を合わせてくるか、だと思う。
今年の東京マラソンで大迫選手が途中棄権したことを懸念する声もあるかもしれませんが、あの時もしっかり体を絞りこんでいたので、当然、寒さはこたえる。あのくらいの選手になると下手なタイムで走ることはできないし、体へのダメージを最小限に食い止める意味でもやめて正解。引きずることはないでしょう。
■ポイントは…
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