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 子宮内で赤ちゃんを包んでいる「羊膜」。傷の治りを早め、他人に移植しても拒絶反応が少ないという特徴を生かして、目の病気やけがの治療に使う「羊膜移植」が広がり始めている。帝王切開後に提供された羊膜を保存する態勢作りも医療機関で進む。

 運送会社を経営する神奈川県の男性(82)は1978年、大型トラックの点検中に突然噴き出したバッテリー液を顔に浴びた。液の主成分は硫酸で、右目にやけどを負った。

 その後、やけどした角膜の表面は白く濁った結膜で「かさぶた」のように覆われ、視力がほとんど失われてしまった。手術で結膜をはがしても再び覆われ、回復が難しかった。

 男性の大型二種免許は取り消され、会社も縮小した。けがから25年、手術や点眼を試したが視力は戻らずあきらめかけていた時、通院していた病院の医師から、「羊膜移植」を手がける東京歯科大市川総合病院(千葉県市川市)の島崎潤眼科部長を紹介された。

 羊膜は半透明で弾力があり、傷…

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