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 「かっとばせ! かっとばせ!」。野球場で、応援団と一緒にひいきのチームに声援を送るのは楽しい。明治神宮野球場では、本拠地球団のヤクルトスワローズを応援する「関東ツバメ軍団」の演奏にあわせ、傘を振り、東京音頭を歌うのが名物だ。

 9月の平日、神宮であったナイター。後攻のヤクルトの攻撃が始まった。右翼スタンドで、そろいの赤いユニホームを羽織った関東ツバメの団員たちが、持ち場につく。トランペット、太鼓、応援旗、そしてしきり役の「リード」。この回、リード台に上ったのは吉橋裕貴(ゆうき)さん(21)。大きな声と手ぶりとホイッスルで、大観衆を前に音頭をとっていく。

 今季、出場機会が大きく増えた奥村展征(のぶゆき)選手が打席に入った。吉橋さんはすかさず手でトランペットを演奏するしぐさをした。楽器隊に、選手の応援歌の演奏を求めるサインだ。

 合図に呼応し、後方に控えていた内山陽介さん(21)らトランペット担当が、太鼓に合わせて軽快なメロディーを奏で始めた。奥村選手の応援歌は内山さんの作曲だ。演奏にも力が入る。「見せろ 勝利へと誘(いざな)う熱いプレー」。ヤクルトファンたちが一斉に合唱する。スタンドが一丸になる瞬間だ。

 この日、神宮は満員御礼の盛況ぶり。熱い応援がチームに届いたのか、最下位のヤクルトは、首位巨人に5―2で勝った。

 外野スタンドに陣取り、応援を統率する応援団は、米大リーグにはみられない日本の野球場独特の存在だ。プロ球団ごとに応援団があり、独自の方法論で応援をリードする。いずれも日本野球機構(NPB)に団員名簿を届け出て、許可を得て活動するルールだ。

 神宮を拠点に活動する関東ツバメの場合、団員は10~50代で、社会人や学生ら30人。女性も3人いる。全員がボランティアで、チケット代金や遠征費、用具の購入や修繕費用などは全て自費だ。大学4年の内山さんと3年の吉橋さんはアルバイトで活動費を稼ぐという。

年500以上の野球の試合が催される野球場があります。東京都新宿区にある明治神宮野球場。プロ球団の本拠地球場であり、アマチュア野球の「聖地」でもあります。90年以上の歴史を誇りますが、一方で、初めての建て替えの検討も始まっています。そんな日本を代表する野球場を、関わりの深い人たちのエピソードを通じて描きます。

 2人が関東ツバメに加入したの…

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