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 独特の文体でいまも多くのファンを魅了する小説家、泉鏡花の死後をテーマにした特別展「鏡花をオクル~没後80年~」(泉鏡花記念館主催)が、金沢市下新町の泉鏡花記念館で開かれている。

 没後80年、記念館開館20周年を記念した特別展。館内には、遺族らの協力を得て集めた葬儀の芳名帳や写真、参列した著名人の名刺など、30種類以上の資料が並ぶ。

 学芸員の穴倉玉日さんは「オクル」という文字に二つの思いを込めたという。一つは、葬送する多彩な顔ぶれや葬儀の様子から、鏡花の人柄や人物像を知ってもらうこと。もう一つは、多くの資料そのものが、情熱を持って保管した関係者たちから私たちへの「贈り物」だということ。穴倉さんは「展示を通じ、鏡花という作家の特異性を感じて欲しい」と話す。

 東京都から訪れた柿沼静香さん(22)は「昔から作品は多く読んだが死後を知る機会はなかった。遺品や記録が多く、人望の厚さに驚いた」と見入っていた。

 特別展は前期が10月7日まで。展示品の半数を入れ替える休館日を3日間挟み、後期は同月11日~11月10日。一般300円、高校生以下無料。開館は午前9時半~午後5時。問い合わせは泉鏡花記念館(076・222・1025)。(岡純太郎)