妻ががんになり、記者である僕への料理指導が始まりました。病状が楽観できない中、僕は疲弊します。妻がブログで公開したイラストとともにつづります。

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僕のコーチはがんの妻 第5話(全16回)

 2017年12月27日、手術は午前11時からの予定だが、正午になっても声がかからない。「待つのはしんどいけど、先生にはちゃんとごはんを食べてからにしてほしいわ。手術中に、メス!、鉗子(かんし)!、アンパン!、なんて言われたら、かなんもんなあ」「でも私みたいにおなかいっぱいになって眠くなるタイプだったら困るなあ」と、妻は軽口をたたいている。

 午後0時半に呼ばれた。3階の手術センターの入り口で、「行ってくるわ!」という妻を「頑張ってこい!」とハイタッチして見送った。

 予定時間は2時間半。しかし、午後3時になっても終わらない。何かあったのだろうか、と心配になってきた午後3時半、ベッドに横たわって帰ってきた。

拡大する写真・図版2001年、子宮筋腫の手術前に描いた絵=妻のブログ「週刊レイザル新聞」から

 午後7時すぎ、執刀した耳鼻咽喉(いんこう)科の医師が病室に来てくれた。「首のリンパは静脈とくっついていたから、静脈も切った。リンパ腫の大きさは1センチちょっと。右の鎖骨の裏側は、硬いリンパ節が三つ連なっていた……。転移だった場合、周囲のリンパを取り除くことは難しいと思う」

 静脈にくっついていたということは、血液に乗って全身に転移している可能性が高いのではないか? 妻のいる病室では尋ねることはできなかった。

 検査結果は年明けの1月に出る。もし転移していたら、免疫細胞を活性化させてがん細胞を攻撃させる免疫チェックポイント阻害薬か、特定の分子を制御する分子標的薬か、治験による治療か……といった選択肢がある。

 手術翌日の主治医の説明の際、…

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