文大統領、疑惑の側近を法相に正式任命 報道官明らかに

ソウル=武田肇
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 韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は9日、法相候補に指名した側近の曺国(チョグク)・前大統領府民情首席秘書官を国会同意なしで法相に正式任命した。大統領府報道官が同日明らかにした。曺氏をめぐっては娘の大学入学に絡む不正や、家族ぐるみの不透明な投資といった疑惑が次々に浮上し、検察の捜査が続いている。6日には妻が私文書偽造の罪で在宅起訴されていた。

 国会が6日に開いた人事聴聞会で曺氏は「私と私の家族のことで国民に大きな失望感を与えた」と謝罪したが、「法務・検察改革を完結することが責務だ」と述べ、就任に意欲をみせていた。野党が多数を占める国会は、曺氏の法相就任に同意していない。

 世論調査では、曺氏の法相就任への反対が賛成を大きく上回っており、任命の強行は文氏の支持率に影響する可能性がある。一方で、政権与党の共に民主党は、文氏が指名を撤回すれば、公約の検察改革だけでなく、国政運営が停滞し、核心的な支持層から批判を受ける可能性があるとして任命を強く求めていた。(ソウル=武田肇)