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 欧州連合(EU)からの離脱期限を10月末に控えた英議会が、離脱の先送りに道を開く立法を超党派でした上で10日、閉会した。しかし、離脱強行派で知られるジョンソン首相が、離脱に伴う混乱を避ける手立てで本腰を入れてEU側と交渉する様子はうかがえず、EU側には「合意なき離脱」を容認する空気も広がっている。

 「合意なき離脱は望まないが、あらゆる代償を払ってまで避けようとはしない」

 英国と地続きで、離脱の影響を最も受けるアイルランドのバラッカー首相は5日の講演で、合意なき離脱の受け入れに言及した。英議会とジョンソン政権の対立に触れ、「残念ながら、合意なき離脱のリスクが非常に高まっている」との見方を示した。

 混乱を抑える手立てで合意しないまま、英国が「人・モノ・資本・サービス」の移動が自由なEUを出ることになれば、英在住のEU市民や英国と取引があるEU圏内の企業に大きな影響が及ぶ。EUはこうした事態を回避することを最優先課題としてきた。

 しかし、英国に向ける目は次第に懐疑的になっている。離脱に伴う条件で合意したメイ前首相は、英議会の承認を得られず辞任。7月末に就任したジョンソン首相は合意なき離脱を辞さない言動を繰り返している。9日には、政府にEUへの離脱延期要請を義務づける議員提案の法律が成立したが、もろ手を挙げて歓迎する雰囲気はEUにはもはやない。

 離脱の先送りには、EU加盟国すべての了承が必要。フランスのルドリアン外相は離脱延期法の成立が確実となった8日、仏ラジオ番組で再延期を了承するか問われ、「このままでは、ノン(だめ)だ。英国はどんな選択肢にも過半数の支持がない。何がしたいのかわからない」と切り捨てた。マクロン大統領は、今年3月末に予定されていた当初の離脱期限の延長の際も否定的で、フランスが再延長をやすやすと認めるとは考えにくい。

 EUは既に2度の離脱期限の延…

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