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 出力が1千キロワット未満の小水力発電所が富山県内で次々に誕生している。各地に張り巡らされた農業用水路の老朽化対策を背景に、2012年に始まった国の再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)が整備を後押ししている。買い取りが行われている小水力発電設備の容量は「全国一」になった。(藤井満)

 立山連峰が源流で、標高差3千メートル弱をわずか56キロの長さで流れ下る常願寺川は「日本一の暴れ川」とも呼ばれる。かつて両岸の23カ所で取水していたが、取水口周辺の堤防がしばしば決壊したため、1952年、上流の立山町内にまとめて取水する「横江頭首工」が建設された。以来、流域で農地の大区画化と農業用水路の整備が進んだ。

 現在、整備された用水路は改修時期を迎えているが、管理する土地改良区は費用に悩まされている。横江頭首工を管理する「常願寺川沿岸用水土地改良区連合」などによると、農地があっても農業を営まない「土地持ち非農家」が増え、用水路の維持管理費の未納も目立ってきた。一方で、農業収入が減り、農家負担を引き上げられる状況ではないという。

 同連合は2018年10月、頭…

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