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 台風15号の通過からまる2日たっても、千葉県では事態が収束するめどがたっていない。東京電力は11日、同日中の県内の停電復旧は難しいと発表した。携帯電話などの通信を支えてきた非常用電源も切れ、市民には不安といらだちが募る。

 「11日中の復旧の見通しがたっていない。大変ご迷惑をおかけして、まことに申し訳ない」。東京電力パワーグリッドの金子禎則社長は11日朝、東京都千代田区の東電本店で会見を開き、同日中にすべての停電を解消させるのは難しいと発表した。11日午後1時時点で、約43万戸が停電している。

 同社は、10日夜の時点では、11日朝までに停電戸数を約54万戸から約12万戸にまで減らし、11日中にはすべて復旧させるとの見通しを示していた。10日夜の雷雨や新たに見つかった不具合の影響などで、想定より復旧作業が進まなかったことが遅れの原因だという。

 千葉県内で停電している世帯のうち、千葉市周辺で8割、成田市周辺で9割が修理を終えたが、山がちな内陸部などは倒木の被害も多いため、修理完了は3割にとどまっている。同社はこの地域に重点的に作業員を配置しているが、復旧には時間がかかる可能性があると説明している。11日中には、新たな復旧の見通しを出すという。

 停電復旧の遅れにともなって、通信障害の地域が広がる恐れも出てきた。台風が通過した9日以降、通信を支えてきた基地局の非常用電源が切れるところが出てきたためだ。

 NTT東日本によると、県北部の香取市や南部の富津市などを中心に、千葉県内全体で固定電話約8万回線、インターネット約7万回線で不通状態が続いているという。通信可能な地域でも、非常用電源が切れかかっている。「停電から24時間程度なら非常用でまかなえるが、今回は想定の範囲外」という。

 携帯電話のNTTドコモやKDDI(au)、ソフトバンクでは、南房総市、君津市、銚子市などの一部で通信障害が続いている。

 auによると、このような地域の非常用電源は10日に切れたものもある。現在は、東京近郊から電源を搭載した車を送り込み、防災拠点となる役場や非常用電源が切れかかっているものの電源復旧を目指しているが、「車の数に限りがあり、応急処置にしかならない。停電が解消しない限り、通信障害の復旧は見込めない」という。

 停電する自宅で家族6人で過ごす君津市の会社員、大島達也さん(49)の携帯電話は9日から、電話もメールもLINEも通じなくなった。電波の強さを示すところに「×」の印が付き、家族、職場の人とも連絡がつかず、メールやLINEの新着メッセージも受け取れなかった。11日には、メールやLINEメッセージがまとめて届いたものの、リアルタイムでやりとりができない。大島さんは「台風でみんなが我慢している状態なのでしょうがないが、早く復旧してほしい」と話す。