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 世界が直面する気候危機の現実を、メディアは適切に伝えているのか。朝日新聞も参加する温暖化の国際報道キャンペーン「Covering Climate Now」の共同創設者でジャーナリストのマーク・ハーツガード氏(62)に、その意義と問題意識について聞いた。

 ――キャンペーンのきっかけは?

 私が温暖化問題を取材し始めたのは1989年。それ以降、世界中を回って報道してきました。90年代の当時から感じていたことですが、私が住む米国は、この分野の報道が欧州や日本と比べて10年は遅れていました。特に米メディアは化石燃料産業による宣伝活動に深く影響されていたのです。

 そうした中で、二つの間違いを犯しました。気候変動の科学を「事実」ではなく「意見」とみなすようになったこと、そして、記事を控えるようになったことです。テレビやラジオで科学者のインタビューを流すとき、反対意見として科学者でもない人間のインタビューを流すことが行われていました。

 今回のキャンペーンの直接のきっかけは、昨年10月に出た、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書でした。要点は「今後12年間で温室効果ガスを半減しなければならない」というものです。科学者はその上で「エネルギーや農業、金融、交通など世界経済の変革が必要だ」というメッセージを発しました。

 しかし、私は科学者たちは肝心な分野を忘れていると感じました。それがメディアです。メディアの変革がなければ、ほかの分野の変革は起きないか、少なくとも遅れてしまうでしょう。そのため、このキャンペーンを通じて、温暖化報道を緊急性が高い、今、最も大切な報道とするべく変化を起こすことを望んだのです。

 ――確かに温暖化問題はメディアの内部でも主流ではなかったですね。

 多くの環境担当記者は、どれだ…

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