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 大津市が、市職員の関わる強制わいせつ事件の関係資料を、「廃棄した」と説明していることがわかった。廃棄は、事件の裁判が継続中で、被告人から情報公開請求が出されていた時期だった可能性がある。市の公文書管理の姿勢に批判の声があがっている。(新谷(しんや)千布美)

 問題となったのは、2012年、市の男性職員が強制わいせつ罪で告訴された事件に関する資料。

 被害を訴えた市職員の女性(すでに退職)が13年3月、市役所を訪れた際の記録だ。女性の父親(市職員)、右翼団体を名乗る人物らが同席し、男性職員を懲戒免職にするよう求めた。

 男性はその前年に女性から大津署に告訴されており、後に在宅起訴された(14年10月に無罪確定)。

 男性は13年12月、自分の裁判に有利な証拠になるとみて、面談の資料を市に情報公開請求した。しかし市は拒否し、資料の存否すら回答せず、その後の異議申し立ても棄却した。男性は公開を求めて提訴し、最高裁まで争って勝訴した。

 これを受けて市は、報告書を公開。ところが、A4判1枚の簡単なものだったため、男性は17年9月、外部の有識者でつくる市の「情報公開・個人情報保護審査会」に審査請求。その後、経済的、精神的損害を被ったとし、賠償を求めて市を提訴した(係争中)。

 審査会は今年6月、資料の公開部分を増やすよう市に答申。同時に、保管するべき資料を市が廃棄していた、と明らかにした。

 審査会に対し市は、公開資料以外に資料が2種類あったと認め、「補助資料のため正式な報告書の作成後、廃棄した」などと説明していた。

 審査会は「市をも当事者とする訴訟等に展開することは当時から予見できた」と指摘。詳細な記録が証拠として有する価値は高く、市の内規に照らしても保存期間を10年とすべきだった、と批判している。

 一方、市は13日の市議会で、「正式な報告書をつくるための日誌やメモに類する文書と判断した」と説明。その上で内規に照らせば保存期間は1年だとし、「問題はない」とした。

 面談の1年後は、ちょうど情報公開請求を拒否された男性が、異議を申し立てていた時期。同年9月には、大津地裁で無罪判決が出た。男性の弁護士は「資料が公開されていれば、もっと早く裁判で無罪判決が出たのではないか」と市を批判している。

 市が「廃棄した」とする資料を…

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