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 東京・国技館で行われた大相撲秋場所6日目の13日、ともに番付上位が敗れた大関戦2番で勝負を裁く行司2人も不覚を取った。三役格木村玉治郎(58)=立浪部屋=が取組中にバランスを崩して土俵下に転落して勝負を見届けられず、現在最高位の式守伊之助(59)=高田川部屋=も差し違えた。総崩れになった横綱、大関陣とともに、行司受難の日となった。

 まずは玉治郎だ。豪栄道と朝乃山の一番で、両者のぶつかり合いの中、西から東へ移動しようと土俵のへりを走ったときに足がもつれて、そのまま土俵下へ転落した。右の額を打ち付けて本人も慌てたが、控えに座っていた伊之助も大慌て。急いで代わりに勝負を裁こうと土俵に上がりかけたが、その途中で朝乃山が上手投げを決めた。

 「見切れなかった。なんとなく、朝乃山(の勝利)かな、と思った」という玉治郎は勝負審判に結果を確認し、最後は事なきを得た。「動きの流れでああなった。接触でもないし、落っこちた」。実はその前の貴景勝―遠藤戦では、一瞬、貴景勝と足が触れあったようにも見えたが、「感覚はなかった」と交錯は否定した。

 一方、本来の出番前に目の前でトラブルが起きた伊之助は、栃ノ心―玉鷲の取組が土俵際で際どい勝負に。栃ノ心の逆転の技を有利とみたが、物言いがついて、一気に押し出した玉鷲が勝利と認定され、軍配差し違えとされた。

 1月の初場所の昇格以来初となる差し違えに伊之助は恐縮しきり。立行司の慣例に従い、八角理事長(元横綱北勝海)に謝罪した。「申し訳ありません。(ビデオで)内容を見てみないと、何で間違えたのか、分からない。(理事長には)頑張れ、と言われました」と話した。(竹園隆浩)